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副院長のひとり言
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平成19年12月 VOL.4
副院長のひとりごと・・・・・・
いよいよ師走、寒さが一段と強く感じられ、インフルエンザの季節になりました。
11月28日に医療監視も終わりました。(保健所による病院としての設備と人員が満たされており、病院が正しく機能しているかの検査です。毎年この時期に行われます。)
今日からは、自宅で家族の方を介護している人に 病院で行っているいろいろな工夫をお知らせして少しでもお役にたてていただこうと思っています。
気ままなひとり言なので、気にかかったこと、お問い合わせがあったことなどで、日々の 介護に役立つ知恵や工夫をひとつずつ思いつくままに書いていきます。
今日のテーマは‘とろみ’です。ご存知のとおり、飲み込みのわるいかたの食事に粘度を加えて飲み込みやすくするものです。
嚥下障害のある人に食事を食べてもらうのは一苦労です。食べ物を口から食べることは、とても大事なことですし、それによって摂取できるエネルギーは点滴や経管栄養で得られるものに比べて効率のよいものです。しかし、ちょっと元気がなかったり、少しぼんやりしているときなどいつもと同じペースで食事の介助を行うと、むせて誤嚥しやすく、そのために肺炎を起こすことはよくあることです。
誤嚥性肺炎をおこすと、長期の絶食と入院治療、その後に残る体力の消耗と四肢機能の低下、とりわけ筋力の低下がその後の療養生活、ひいては寿命にも大きく影響します。また、認知症の発症や悪化を招くことも多く、その後の療養生活の障害になります。その反対に嚥下をうまく保っていれば、口から食事をとることが可能で、本人にとって療養生活の中での楽しみを増やすことができます。
以下は、実際にうちの看護スタッフが嚥下対策としての”とろみ剤“に関し検討し、実行している状況をお教えします。
とろみ用の食材(以下とろみ剤とする)には写真のように多くのものが市販されています。説明書どおりに作るととろみが弱くてたらたらのものから、グミのような硬さのもの までいろいろでした。多くのとろみ剤のなかで当院の採用したものは、日清サイエンスのトロミパーフェクトとゼリーパーフェクトです。ゼリーパーフェクトは、暖かいものにすぐ加えることが出来るタイプで、使い勝手がいいようです。
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